ぽちのしっぽ
wendy doll
必要な時には勇気をくれて
壁にぶつかった時には安らぎを
そして時には笑いもくれる
愛に包まれたお人形


wendy doll 誕生秘話
これまで何年もの間、姪っ子達の子ども達(女の子)が2歳になると
ぽぽちゃん人形にお布団・パジャマ・服を作ってセットにして
プレゼントしてきました。
そうしているうちに、いつか大人のためのきせかえ人形を作りたいと
なんとなく思い始めて...
コロナ禍でカフェを休み、娘の服を作っていると、
棚の上に随分昔に買った人形作りのための材料が入った包を見つけて、
「そうだった。大人のための着せかえ人形を作りたいと思ってたんだ〜」
と思い出したのです。
母にどれだけ頼んでもお人形を買ってもらえなかったので、
子供の頃、自分でお人形を作り、お布団・パジャマなどを作ると
近所の女の子が「ヨーコ姉ちゃん、私にも作って〜」と。
決して愛想の良い子供ではなかった私でしたが、
何人かの女の子に作ってあげた記憶があります。
約60年くらい前の話ですが...。
私の場合、着せ替えて遊ぶのではなく、ただ作るのが好きだったので、
愛想の悪いお姉ちゃんでも出来たことでしたね。


夫の仕事上、コロナ禍でカフェの休業が長引くのは分かっていたので、
今しかないと娘に約束していた服を数着サッと作り、
お人形作りに入りました。
何体も何体も作り、髪の植え付けも何度も繰り返し...
ようやく出来た第一号は、2年前、紫色の髪のオランダの女性に送りました。
その頃、なんだか元気がなさそうだったので、お人形も彼女と同じ紫色の髪にして...
コロナ禍もあって、色々な事で落ち込んでいた彼女から
「一生忘れない。いつか私に子供が生まれたら、遠い日本に私を救ってくれた
スペシャルな友達がいる事を話して聞かせるよ」と元気になった便りが届きました。
それから間もなく、彼女のフィアンセとお母さんからも
「彼女にはこれが必要だった。彼女の笑顔を取り戻してくれてありがとう」
と、喜びのお礼のお便りが届いて、彼女の心の痛みがとても深刻だった事を
私は初めて知ったのです。
そんな事もあって、お人形作りを続けてみようと出来たのが
wendy doll(ウェンディ人形)です。
ある日テレビで、バービー人形の誕生秘話を見ましたが、その当時アメリカでは、子供の人形と言えば赤ちゃん人形が主流でした。
ある日、おもちゃ会社の奥様が家に帰ると、小さな娘さんファッション雑誌の服を切り抜いて雑誌のモデルにあてて「かわいいでしょー」と遊んでいるのを見て
ハッとしたそうです。
子供は赤ちゃん人形だけではなく、大人の女性に憧れもあるのだと思い、
重役達の反対を押し切って作ったのがバービー人形だったのです。
その娘さんの名前が「バービー」
初め、娘は自分の名前が使われる事を渋っていましたが、このエピソードを話すと
「そこまで言うのなら仕方ないネェ〜」と言うことで
wendy doll(ウェンディ人形)となりました。


オランダの女性は、今年フィアンセと結婚し
「私が必要な時には勇気をくれて、壁にぶつかった時には安らぎを、
そして時には笑いもくれる。私はこの愛に包まれたお人形が側にいてくれて
ハッピーよ、ありがとう」と、今でも大切にしてくれています。
私をいつも原点に戻してくれる言葉です。
wendy dollを手にしてくれた皆さんが、ふっと穏やかな気持になって頂けたら、こんなに嬉しい事はありません。
2022.7